病院の医療安全|インシデント・アクシデント事例
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インシデント・アクシデントの事例を記載します。
レベル分類は ”事例レベル分類表” で記載したレベル分類に合わせています。
(☑○○○ ⇒ ☑○○○)は、 ”インシデント・アクシデント報告書” で記載している「インシデント・アクシデント報告書」のチェック箇所をあらわしています。
入院中の外傷は、高齢の入院患者様で起こりやすいものになります。
高齢の入院患者様の多くは、車いすや寝たきりの入院生活をおくられています。
そして、そのような患者様の多くは介護を必要とし、外傷を起こさせてしまうリスクも高くなります。
循環動態の悪化により浮腫がある患者様は ”皮膚剥離” を起こす可能性が高くなりますし、寝たきりで拘縮の激しい患者様は ”骨折” のリスクが高くなります。
① ”移乗”のときの外傷
: ベッドから車いす(車いすからベッド)への移乗時の皮膚剥離など
② ”入浴介助”のときの外傷
: 衣服の着脱時の皮膚剥離など
③ ”オムツ交換”のときの外傷
: 体を動かす時の皮膚剥離、拘縮のある患者様のオムツ交換時の骨折など
”外傷” を起こさせないためには、患者様に合わせた介護の方法を考慮することが必要になります。
① ”移乗”
: 二人で移乗する。
: スタッフの爪のケア(爪が伸びていないかどうか)。
: ネームなど制服の一部があたらないように工夫する。
② ”入浴介助”
: 衣服の着脱を工夫する。
: スタッフの爪のケア(爪が伸びていないかどうか)。
③ ”オムツ交換”
: 拘縮部分を無理に伸ばさない。
: 衣服のしわや枕・クッションの配置が褥瘡の原因になるので注意する。
当事者 : 介護士
患者情報 : 63歳 脳梗塞後遺症 認知症あり
発生の状況 :
食堂へお連れするため、ベッドから車いすへ移乗を行った。移乗時に、車いすのフットレストに患者様の足が当たってしまった。右足のくるぶしを皮膚剥離した。
対応について :
・「車いすへの移乗」と「車いすからの移乗」については、肘置きやフットレストなど患者様に接触しやすい部分が多くあり、皮膚剥離や擦過傷を起こしやすくなる。
: 車いすの日常点検(ブレーキ、フットレストのゆるみなど)を行う。
: 片麻痺がある患者様のトランスファーは移乗時の車いすの配置を考える。
: 必要な場合は、2人での移乗を行う。
当事者 : 看護師
患者情報 : 82歳 脳性麻痺 認知症あり
発生の状況 :
患者様を入浴前に脱衣させた。右肘が伸展気味で動かないため、注意しながら更衣を行ったが、衣服が皮膚にこすれてしまい表皮剥離を起こしたしまった。
対応について :
・着脱のながれは患者様の状態を把握し、安全にできるように取り決めておくことが重要になる。
当事者 : 介護士
患者情報 : 91歳 脳梗塞 アルツハイマー型認知症 認知症あり
発生の状況 :
オムツ交換の際に患者様を横向きにさせた。横向きにさせたときにベッド柵に頭が当たってしまった。
対応について :
・オムツ交換時は体位交換を行いながらする必要があるため、ベッド柵などに患者様が接触しないように考慮する必要がある。
・特に拘縮がある患者様は注意が必要であり、皮膚剥離、骨折などのリスクが高くなる。
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インシデント・アクシデントの事例を記載します。
レベル分類は ”事例レベル分類表” で記載したレベル分類に合わせています。
(☑○○○ ⇒ ☑○○○)は、 ”インシデント・アクシデント報告書” で記載している「インシデント・アクシデント報告書」のチェック箇所をあらわしています。
”外傷(転倒・転落以外)”のインシデント・アクシデント事例について
入院中の外傷は、高齢の入院患者様で起こりやすいものになります。
高齢の入院患者様の多くは、車いすや寝たきりの入院生活をおくられています。
そして、そのような患者様の多くは介護を必要とし、外傷を起こさせてしまうリスクも高くなります。
循環動態の悪化により浮腫がある患者様は ”皮膚剥離” を起こす可能性が高くなりますし、寝たきりで拘縮の激しい患者様は ”骨折” のリスクが高くなります。
① ”移乗”のときの外傷
: ベッドから車いす(車いすからベッド)への移乗時の皮膚剥離など
② ”入浴介助”のときの外傷
: 衣服の着脱時の皮膚剥離など
③ ”オムツ交換”のときの外傷
: 体を動かす時の皮膚剥離、拘縮のある患者様のオムツ交換時の骨折など
”外傷” を起こさせないためには、患者様に合わせた介護の方法を考慮することが必要になります。
① ”移乗”
: 二人で移乗する。
: スタッフの爪のケア(爪が伸びていないかどうか)。
: ネームなど制服の一部があたらないように工夫する。
② ”入浴介助”
: 衣服の着脱を工夫する。
: スタッフの爪のケア(爪が伸びていないかどうか)。
③ ”オムツ交換”
: 拘縮部分を無理に伸ばさない。
: 衣服のしわや枕・クッションの配置が褥瘡の原因になるので注意する。
「外傷(転倒・転落以外)」 インシデント・アクシデント事例1
当事者 : 介護士
患者情報 : 63歳 脳梗塞後遺症 認知症あり
発生の状況 :
食堂へお連れするため、ベッドから車いすへ移乗を行った。移乗時に、車いすのフットレストに患者様の足が当たってしまった。右足のくるぶしを皮膚剥離した。
対応について :
・「車いすへの移乗」と「車いすからの移乗」については、肘置きやフットレストなど患者様に接触しやすい部分が多くあり、皮膚剥離や擦過傷を起こしやすくなる。
: 車いすの日常点検(ブレーキ、フットレストのゆるみなど)を行う。
: 片麻痺がある患者様のトランスファーは移乗時の車いすの配置を考える。
: 必要な場合は、2人での移乗を行う。
「外傷(転倒・転落以外)」 インシデント・アクシデント事例2
当事者 : 看護師
患者情報 : 82歳 脳性麻痺 認知症あり
発生の状況 :
患者様を入浴前に脱衣させた。右肘が伸展気味で動かないため、注意しながら更衣を行ったが、衣服が皮膚にこすれてしまい表皮剥離を起こしたしまった。
対応について :
・着脱のながれは患者様の状態を把握し、安全にできるように取り決めておくことが重要になる。
「外傷(転倒・転落以外)」 インシデント・アクシデント事例3
当事者 : 介護士
患者情報 : 91歳 脳梗塞 アルツハイマー型認知症 認知症あり
発生の状況 :
オムツ交換の際に患者様を横向きにさせた。横向きにさせたときにベッド柵に頭が当たってしまった。
対応について :
・オムツ交換時は体位交換を行いながらする必要があるため、ベッド柵などに患者様が接触しないように考慮する必要がある。
・特に拘縮がある患者様は注意が必要であり、皮膚剥離、骨折などのリスクが高くなる。